よのなかは。

映画・本の感想。観て/読んで心打たれた作品を紹介しています。

賞味期限切れになる前に…『キャッチャー・イン・ザ・ライ』感想

今週のお題「プレゼントしたい本」著者:サリンジャー 翻者:村上春樹 白水社、2006年 旧訳タイトル『ライ麦畑でつかまえて』でも有名でしょうか。サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、読了しました。 主人公と同じ年齢になったら原書で読むのだと…

子どもが子どもをやめる瞬間。 ヘッセ『デミアン』感想

訳:実吉捷郎 岩波文庫、1959年 記事が途中で切れていたので、修正しました。 ヘッセといえば『車輪の下』と、懐かしの「少年の日の思い出」のイメージが強いですよね。 でも、『デミアン』はそれらよりも遥かに癖が強くて魅力的です。 私は翻訳の好みで岩波…

ちょっと疲れちゃった人へ。"Daddy-Long-Legs"(あしながおじさん)あらすじ・難易度・感想

ハイテンションでユーモラスな主人公に癒されたくて……読みました!"Daddy-Long-Legs"(あしながおじさん)Jean Webster Puffin Classics, 2011 こんな方におすすめ ・(元)女子大生の皆さん ・読み易くて退屈しない洋書をお探しの方 ・冗談が好きな方 ・幸…

救いなんてない。それでも。『車輪の下』あらすじ(ネタバレ)と感想

独独祭(ひとりドイツ文学祭り)第二弾。『車輪の下』を読みました。著者:ヘッセ 訳者:高橋健二 新潮文庫、1951年(原著:1906年発表) 日本では、ヘッセといえばこの『車輪の下』と、「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな」の台詞でお馴染みの『…

子ども時代を忘れた大人たちへ。『飛ぶ教室』感想

著者:ケストナー 訳者:池田香代子 岩波少年文庫、2006年 ひとりドイツ文学祭り(略して独独祭)、始めました。(きっかけは後述) まずは定番中の定番…『飛ぶ教室』です。・短い ・楽しい ・温かいと、三拍子揃っています。 短時間で一気に読めるので、忙し…

悪魔じみて魅力的。カポーティ『誕生日の子どもたち』

著者:カポーティ 訳者:村上春樹 2002年、文藝春秋 短編集です。表題作「誕生日の子どもたち」だけ再読したので、感想書きます。余談ですが、私、「好きな短編小説トップ3を挙げよ」と言われたら 「誕生日の子どもたち」 「レキシントンの幽霊」 この2作は外…

生きることは、運命。 フランクル『夜と霧』

著者:フランクル 訳者:池田香代子 みすず書房、2002年(新版) 「人はなぜ生きるのか?」 という問いが、 「人はなぜ生きなくてはいけないのか?」 という苦しい想いに変わっていることに気づいた時に、読んでほしい一冊です。 毎日、生きていかなきゃってい…

爽やかな村上、あります。 村上春樹『女のいない男たち』感想

著者:村上春樹 文藝春秋、2014年 新作を出せば、話題に。ノーベル賞の時期が来れば、話題に。そんな国民的作家・村上春樹の最新短編集、『女のいない男たち』です。 今回の装丁は、なんだか新鮮でした。村上作品には珍しい(気がする)質感の紙が表紙に使わ…

"Tom's Midnight Garden(トムは真夜中の庭で)" 感想

概要著者:Phlippa Pearce 1958年英国の児童書です。 原書で読みました。英語は易しい方だと思います。 庭が舞台のため草木関連の単語が多くて始めは戸惑いましたが、繰り返し登場するのでその辺りは慣れました。長さは200ページ強。謎が気になるので読み進め…

理性が人を狂わせる。 福永武彦『草の花』感想

著者:福永武彦 新潮社、1956年 眠れない夜、堪えられずに読みました。 人生に悩む青少年に捧げたい小説、『草の花』「漫画も映画も絵画も音楽もそれぞれ素敵なところがあるけど、文学にしかできないことってあるよな」と感じさせてくれる一冊です。 あらすじ…

二人の自分の運命は。"The Strange Case of Dr Jekyll And Mr Hyde(ジキル博士とハイド氏)"感想

White's Books Ltd ,2010 著者:Robert Louis Stevenson子供の頃読んで以来の…ジキルとハイド、再読です。 今回は原書で読みました。 (英語の難易度は高めに感じましたが、謎が気になってどんどんページが進みました。) 表紙はこんな感じです。ドン! なん…

一気読み必至!『ロンドンの超能力男』感想

『ロンドンの超能力男』 著者:スタシャワー 訳者:日暮雅通 扶桑社、1989年ホームズのパスティーシュ、長編です。ホームズとワトスンのキャラクター設定は聖典(原作)に忠実。時代設定も聖典と同時期。 推理の方も、ドラマチックな話ながら堅実で、安心し…

遂に読んでしまった・・・『シャーロック・ホームズの功績』感想

著者:アドリアン・コナン・ドイル/ジョン・ディスン・カー 訳者:大久保康雄 1958年、早川書房。ホームズのパスティーシュです。おそらく最も有名なパスティーシュでしょう。読むのがもったいなくて、ずーっと読まずにいたのですが、遂に読んでしまいました!…

『シャーロック・ホームズの失われた事件簿』感想

シャーロック・ホームズの失われた事件簿 ホームズのパスティーシュ。著者グリーンウォルド、訳者日暮雅通。 内容は、聖典寄りです。ぶっとんだパスティーシュが苦手な人にもおすすめです。 この短編集は、1940年代にアメリカで放送されたラジオドラマから13…

チェーホフ『かけ』感想

チェーホフの短編『かけ』、読了しました。 バイト先で一部が国語の教材になっていて、採点しながら続きが気になって仕方なかったので読みました! どうやらマイナーな作品らしく、収録された本を探すのに苦労しました。岩波の短編集に収録されていたものの…

『ホームズ最後の対決』感想

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