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よのなかは。

映画・本の感想。観て/読んで心打たれた作品を紹介しています。

アメリカ版ホームズ。『緑の女』感想

原題:Woman In Green
1945年、アメリカ



解説
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知る人ぞ知るアメリカ版(ラスボーン版)ホームズ映画の11作目に当たります。

メインキャストは次の通り。

ホームズ:ベイジル・ラスボーン
ワトスン:ナイジェル・ブルース



BBC版(SHERLOCK)の元祖と言えるでしょう。
当時の”現代版”ホームズです。

BBC版の制作者たちも、このアメリカ版は意識していますから、原作小説(聖典)だけではなく、こちらのアメリカ版を意識したパロディのパロディのようなシーンも時々あったりします。


1世紀以上愛されている作品だと、こんなこともありますね。
シャーロック・ホームズは、世界で最も多くの二次創作を生んだ(でいる)作品で間違いないと思います。



ラスボーンホームズは、最近の映像でのホームズと比較すると大人な印象です。


最近の映像というと、

ガイ・リッチー監督の映画版ホームズ(演:ロバート・ダウニーJr)
BBCの現代版ドラマのホームズ(演:ベネディクト・カンバーバッチ
・アメリカドラマ版のホームズ(演:ジョニー・リー・ミラー


がありますが、どのホームズも子どものようであるという点が共通しています。


一方、このアメリカ版ホームズは最近の三作より原作に忠実です。

ただし、アメリカ版のワトスンは...
...
...
はっきり言っておバカです。世間でワトスンがおバカキャラだと認識されているのはアメリカ版の影響だと聞いていましたが、その通りですね。
冗談でしょってくらいおとぼけキャラ全開です

(原作のワトスンは、断じておバカではありません!)


でも優しさと素直さは健在です。素直過ぎて破壊力さえ感じます。

ホームズと仲良しなのも原作通り。お互い尊重し合っているのが感じられて、ぐっときます。


アメリカ版は、ワトスンがちょっと抜けてるからこそホームズの大人感が際立っている部分もあるかもしれませんね。



みどころ
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今作のみどころは、

・モリアーティの221B訪問シーン

・ホームズとモリアーティ&緑の女の対決


今作にはホームズの宿敵・モリアーティが登場します。


モリアーティが221Bを訪ねてくるシーンは必見です。緊迫感の中にも切なさがあって、何度も見てしまいます。

このシーンは、BBC現代版にも影響を与えていますね。階段の写し方とかドアを開けてのバイオリンとかワトスンが人質になるところとかワトスンの呼び出し方法が原作と違って電話な辺りなどなど、アメリカ版から来ていたと思うと堪りません。


終盤の対決シーンも現代版ならではの展開が楽しいです。さらに、ワトスンの素直さが爆発しるので、原作ファンもテンションが上がると思います。


第二次大戦の余波で(なんせ敵国でしたし)日本に入ってくるのが遅れたなんて事情もあったみたいですが、今では字幕版が手に入ります。


原作が好きだけど忠実に映像化されてもOKというや、BBC版が好きな方は特に楽しめるのではないでしょうか。


なお、原作に忠実なホームズを観たい方には、「最高のホームズ」と言われるグラナダ版ドラマ(演:ジェレミーブレッド)がぴったりです。グラナダ版のホームズは美形なのも特徴です 。