よのなかは。

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ちょっと疲れちゃった人へ。"Daddy-Long-Legs"(あしながおじさん)あらすじ・難易度・感想

ハイテンションでユーモラスな主人公に癒されたくて……読みました!

"Daddy-Long-Legs"あしながおじさん

Jean Webster
Puffin Classics, 2011

Daddy-Long-Legs (Puffin Classics)


こんな方におすすめ

・(元)女子大生の皆さん
・読み易くて退屈しない洋書をお探しの方
・冗談が好きな方
・幸せをチャージしたい方
・ミステリが好きな方
・海外文通をしている方



あらすじ

詳しく書いてしまうとせっかくのミステリ味が薄まるので、ざっくりいきます。


孤児院で育ったジュディは、高校を優秀な成績で卒業した。だが、孤児院では資金の都合から大学に行かせてもらえない。ところがある日、彼女を大学に行かせてくれるという男性が現れる。年齢も顔も名前も秘密の彼を、ジュディは「あしながおじさん」と呼ぶことにする。2階の窓から眺めた脚の長い後ろ姿だけが、唯一の確かな情報だったから。
援助の条件は大学生活の様子を手紙に書いて月に一度彼に送ること。大学生活を始めたジュディは、新たな世界で、寮仲間との仲を深めながら、様々な経験をする。勉強して、遊んで、恋をして、そして…




英語難易度について

比較的易しい英語で書かれています。アメリカ英語です。192ページと短く、一気に読めます。

冒頭を除いて主人公がおじさんに書き送った手紙だけで構成されているので(書簡体)、洋書で陥りがちな「この動作、誰の?」「このセリフ、誰の?」「急に場面が変わった?」といった混乱がないです。
何よりジュディの書きっぷりがユーモラスでハイテンションで、楽しく読めるのが嬉しいです。

難易度は、最近読んだ作品と比較すると"Tom's Midnight Garden"と"The Wizard of OZ"の中間くらいだと感じました。(『トムは真夜中の庭で』よりやや易しく、『オズの魔法使い』より結構難しい。)厳密さを求めなければ辞書なしで読了可能です。一個人の感覚ですが、参考になれば幸いです。



Puffin Books版/価格・表紙・挿画について

名作なので、たくさんのバージョンが出版されています。シックな版やアートな版、ポップな版などいろいろあるので、お気に入りを探してください。

私はPuffin Classics版で読みました。700円を切る安さと可愛らしい表紙が特徴です。
しかも(ジュディが描いた体で)作者が描いたゆるい挿画つき。最初は絶句しましたが(見ればわかります)、気付いたら癖になっていました。今では挿画無しで読むのは味気なくて嫌ですね。レビューを見たところ、日本語の文庫版には挿画がないらしいです。

強いて言うなら、表紙裏表紙がピンクでデザインが可愛らしいのがちょっとしたハードルでした。しかし価格がそれを跳ね除けました。安さと軽さが魅力です。電車で座れない時も片手で読めます。そういえば電車で、挿画が目に入った近くの人が硬直して面白かったです。




英語学習者に向けて

要するにこの本はネイティヴが書いた手紙の集合体なので、英語で手紙やメールを書く方にとっては最強の資料集と言えます。堅苦しくないリアルな表現が参考になります。100年ほど前の文章ですが、文法は一緒なので大丈夫です。


使える表現が次々と出てくるので、付箋を貼りながら読みました。
例えばこれ。

'I am supposed to be getting some beauty sleep, but I had black coffee for dinner, so - no beauty sleep for me!'
「美容のための睡眠をとっているはずだったのに、夕食でコーヒーを飲んだから、その眠りが訪れない」と言っています。'sleep'にわざわざ'beauty'をつけるあたりに、ジュディのお茶目さを感じます。こんなシチュエーション、ありますよね。

'I am getting a little sleepy though.'
「まだ話したい(書きたい)けどちょっと眠くなってきた」時に使えますね!

'I am mad about my book.'
my bookを他のものに変えれば、「〜に夢中/熱中しています」というディープな状態を極めてライトに表現できます。

それから、2回'Japan'が登場します。探してください(笑)




感想

購入時にアマゾンのレビューを参考にしました。読み手によって注目するところが違い、それぞれ熱くなる部分も違うのが面白かったです。件数も豊富でおなかいっぱいなので、私からは二言だけ。


ちょっと疲れちゃった人へ。読んで癒されましょう?